TT様邸

建物情報

名前:TT様邸

工事場所:築140年、築40年混合

構造種別:木造

家族構成:大人5人

対象面積:60坪

リフォーム部位:スケルトンリフォーム 伝統構法基礎補強、外壁・サッシ取替え、断熱工事(硬質発泡ウレタン吹付)、付加断熱(EPS)

工期:6ヶ月

価格:3700万円

お客様ご要望

①部屋数も広さもあるが、使い勝手が悪いので、使い勝手の良い間取りにしてもらいたい

②断熱をしっかりして、冬暖かく夏涼しい家にしてもらいたい

③冬の暖房費が月5万円かかっているので、光熱費を抑えるような工夫をしてもらいたい

④家族が集まる場所とプライベートスペースを分けて、住みやすくしたい

⑤快適に暮らしたい

プランニングポイント

①今の家を壊して新築に建替えの話は当初から無く、「今ある家の性能を新築同等に上げて次世代に引き継ぐ」

②茶の間、座敷は今の面影を残す

③ファミリースペースとプライベートスペースをそれぞれ確保するため、間取りを工夫する

④石場建ての伝統構法の部分が残っているため、耐震性、耐久性を工夫する

⑤廊下の面積が約30畳もあるため、長い廊下を部屋に取り込み、収納力を上げるとともに、ヒートショック防止を考える

⑥書く部屋の採光と通風を考える

⑦外壁は風格のある外観で、尚且つメンテナンスに手がかからないようにする

⑧断熱性能、耐震性能を上げて、健康で安心して住むことができるようにする

⑨リフォーム部位以外一部住みながらのリフォーム

新しい間取りのポイント

①居間・中廊下・台所・トイレをLDK32畳につくりかえ

②LDK32畳をファミリースペースとし、物干し場、脱衣室、トイレ、茶の間へ直接入れる動線を確保

③不要な廊下をなくし、LDKを暖めると家全体が暖まるようにする

④そのために樹脂サッシ、床・壁・天井の断熱工事をしっかり行い、全ての建具を引き戸にして暖気が流れるようにする

⑤LDKのエアコン1台(予備としてFFファンヒーター1台、エアコン3台設置)で、60坪全体を暖める

⑥キッチンは対面型とし、造り付けのキッチンカウンターで、家族のコミュニケーションを図れるようにする

⑦茶の間、座敷の天井や価値ある漆塗りの建具はそのまま使用するが、床断熱や壁の塗り替え、また全体的に床下の湿気対策を行う

⑧内装はホルムアルデヒドを放出しない無垢の床材、珪藻土の塗り壁材などを使用する

⑨石場建ての伝統構法の部分は、礎石の周りにメッシュ筋を配し、床下湿気対策の防湿コンクリートと一体化させるなど基礎補強を工夫する

施工写真

1.着工前

1-1打合せ 居室スペース

1-2打合せ 水回り キッチン・浴室・洗面・トイレ

1-2 提案

2.着工

2-1 解体

2-2 基礎工事

2-3 大工工事

建て方

空間を広げるために柱を抜くには、しっかりとした梁での補強が大事です。

大規模改修工事は、この補強が大事なポイントです。

木造軸組み工法では、基本的に抜けない柱はありません。通し柱を切ることも可能です。

大切なのは、その後の補強計画です。

2-4 耐震工事

2-5 断熱工事

2-6 外壁工事

外壁は下地とてEPS断熱材で囲み、湿式塗り壁で仕上げました。

一般的には窯業系サイディングが多いのですが、揺れても割れにくい外壁を考えた場合、堅い材料は窓部で亀裂が入りやすい材料です。

その点、この外壁材は下地が断熱材で、下塗り材にメッシュ筋を塗り込むため柔軟性に優れており、コーキングを使用しないのでコーキングの劣化による割れにも悩まされることのない優れた材料なのです。

仕上げに撥水材を塗布しますので、雨染みも付きにくくなっています。

2-7 内装仕上げ

3.竣工

3-1 外壁

金属トタンの外壁を塗り壁に変えて、料亭のような高級感がある外壁となりました。

瓦も葺き替え、次世代までメンテナンスフリーになりました。

3-2 キッチン

広いキッチンカウンターと背面の大容量の収納で、家事のしやすさを大事にし、食事づくりから片づけまで、家族のコミュニケーションを絶やさない工夫をしました。

3-3 浴室

浴室の断熱でヒートショックの危険を抑え、保温浴槽で省エネを実現しました。

3-4 洗面

洗面脱衣室の隣に洗濯物干し場を設け、使いやすい家事動線を確保しました。

3-5 トイレ

二つに分かれていたトイレを一つにまとめて、車いすでも入れるような広いトイレにしました。

3-6 リビング

ほとんど使われていなかった和室と廊下を繋いで広いリビングにつくり替え、脇には畳の寛ぎコーナーを設けました。

オリジナルの壁掛けTVボードとTV壁掛け金具で、ごちゃごちゃした配線が一切表に出ないようにしてあるので、リビング全体がすっきりとまとまってトータルコーディネートされています。

3-7 茶の間

天井・価値ある建具はそのまま使い、壁は珪藻土塗り壁で仕上げました。

3-8 座敷

天井や床の間は既存のものをそのまま使い、床の間天袋・地袋、襖の貼り替えをして、壁は珪藻土塗り壁で仕上げました。

お客様より

古くて寒い家が、暖かくて安心して住むことができる家に生まれ変わり、とても満足しています。

この家なら、安心して次世代に引き継ぐことができます。

自分の代で、築140年の家を壊して建て替えるということは考えられませんでした。

他社でリノベーションのプランや見積の提案をもらっていましたが、どうしても納得できずに何年も悩んでいましたが、大沼さんの提案は分かりやすくて安心してお願いすることができました。

今までは寒い家だったので、暖房のために広い家を小さく使っていましたが、60坪の平屋が暖房機1台で暖まるので、開放的に広々と暮らしています。

お任せして良かったと思っています。

担当者より

築140年という今の家を何とかしなくてはと考え、ずっとお悩みだったそうです。

年配の大人5人でお住まいでしたが、人生100年時代、今後数十年間快適に暮らしたいとお考えでした。

数年前に大手リフォーム会社からプランや見積を提案されていて、見積り金額は3000万円でした。

このプランや提案はこの金額に見合っているのかどうかの判断がつかず、何年も悩んでいたそうです。

実はTT様は、以前戸建リノベーションをさせて頂いたMT様のご近所にお住まいです。

MT様邸の工事も間近でご覧頂いていて、弊社の存在が気になっていたそうです。

ある時、隣の阿賀野市で開催した、弊社の「超高性能住宅新築見学会」のチラシが目に入り、見学会にご来場頂いたところからお付き合いが始まりました。

開催中、何度か足を運んで頂いて、寒い、暑い、耐震性、間取りの不便性、家が大きいのに快適に過ごせるスペースが少ない、外壁が傷んでいるなど、今の家のお悩みをじっくりとお聞きしました。

その後、現場調査を経て、安心して快適に住むことができるような戸建リノベーションのご提案をさせて頂きました。

最終的に、他社の見積りよりも高くなりましたが、断熱性・耐震性・耐久性などの性能と使用する素材、造り付け家具・照明器具・カーテンなど住むまでに掛かるものすべてを網羅した見積りであることにご納得頂き、ご契約となりました。

お引渡し後、お宅にお伺いした際、住み心地が良いと、ご家族ににもとても喜んで頂きました。

このご縁を頂き感謝しております。末長いお付き合いをよろしくお願い致します。