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新潟で新築か戸建リノベか リフォームか?あなたが満足する住み方 Vol.3

新築では、フリー設計の他に規格型住宅というものがあります。

これは設計のコストカットが可能になる、つまりカタログで選んでいくわけですから、合理的にものごとが決まっています。

そのために無駄なものを省くことができる。図面で間取りが決まっているのであれば、設計費用のコストカットができます。

あと、材料の大量購入ができます。例えば、もう4寸柱で決まっているのであれば、一般的にフリー設計であれば100本単位で柱を買うのですが、規格型住宅ですと10棟分30棟分という発注ができます。大量にものを買うということは、その分コストを下げる要因になりますので、そういう意味ではメリットがあるんじゃないかなと思います。

また、工期の短縮というものが、この規格型住宅のメリットになろうかと思います。

住宅メーカーさんに行きますと、家をつくるのが非常に早いです。2ヶ月もあればだいたい形が見えてくるような、そんな建物もいっぱいあります。これはやはり長所のひとつになるのかなと思います。

また、新築ですので、地盤から直すことも可能になります。

これだけ見ると、規格型住宅は非常に大きなメリットがあるようにも見えます。

ただし、やはり短所がありまして、間取りの自由度が無い、これは一番の欠点でしょう。

なぜかというと、家族構成に合わせて間取りを決めていくのがフリー設計、規格型住宅はその家に自分たちが合わせられるかどうかということになります。

たいがいの住宅メーカーさんでは、この規格型住宅というものを大量につくっていきたい訳ですから、家族構成を設定して、その中で間取りを決めています。

一般的には核家族向け、せいぜい4人5人くらいの家族の中で、使い易い間取りを限定してできているのが、この規格型住宅の特徴です。

更に、仕様の自由度、仕様の制限ですね、これがあります。例えば、使う材料、性能、サッシ、キッチン、ユニットバスなどは、もうメーカーを決めてものごとが進んでいきます。

そうすることによって、大量発注できるので、コストが安くなるということになります。

この仕様を、逆に違うものに変えたいという話になってくると、これは規格に当てはまらなくなってきますので、必要以上に金額の追加ということになるのが非常に多いです。

また、先程工期の短縮の話をしましたけれど、実際工期の短縮をするのが、お客さんのメリットかというと、これも考え方によっては、問題があるのかなと思います。

なぜかというと、フリー設計や大規模改修のような建物の場合、建物を建ててからまだ時間がありますので、実際に現場を見ながら進めることが出来ます。

例えば、スイッチやコンセントの位置は図面ではなかなか分かりづらい。そのために現場を見ながら、ここにスイッチを付けましょう、ここがコンセントですよという話をするだけの余裕があるんですけど、規格型住宅などの特に工期が短い建物に関しては、現実には建物を建てて一週間後には、電気屋さんが全部配線を終わらせないとだめになってきます。そうしますと、家を建てる前にすべて決めておかないと順調な工期短縮にはなりません。

そのため、建物ができた後に、使い勝手が悪い、また、つくっている最中に変更ができないということがよくあります。

特に、大手メーカーさんの規格型住宅ですと、工場でものをつくってきます。そうすると、すべて工場で壁が出来ていて、外壁、サッシ、内側の壁ができていて、それを現場に持ってきて組み立てるだけの工程になります。もう、その壁には電気の配線まで全部できているというパターンが非常に多いです。そうすると、現場で変更したいと思っても、もう電気の線を違うところに移せないですとか、追加の線が入らないなんでいうことになりますから、それも考え方によっては、お客さんにとって非常にストレスになったりします。

確かに、建物は早く終わるかもしれませんが、その分、出来栄えに問題が起きやすくなったりします。

特に、この規格型住宅は、確かに金額だけ見てみるとメリットはありますけれども、出来上がるものが自分風にならないというデメリットがあります。

まとめとしては、家族構成と間取りというものをしっかりと考えて、この規格型住宅に取り組んでいった方が、間違いがないのではと思います。

更に、この規格型住宅ですと、見積とか、打合せをしている最中の家の性能、家に何が使われているかということが、グレーゾーンになっていることが非常に多いです。

つくっている会社からすると、こういうことを説明してもなかなか分かってもらえないとして省略されるのですが、逆にいうと、どんなものか分からないのに値段が決まっているという怖さもあります。

ですので、どんなものが使われていて、それが妥当なのかどうなのかということを分別していくということが、この規格型住宅の一番のポイントになってくるんじゃないでしょうか。

新築住宅は、フリー設計、規格型住宅と二種類ありますけれども、こだわるかこだわらないか、やはり家をつくるときに、せっかく建てるのであれば、どこまでやるのかというところの考え方によって、方向性がかなり変わってくるのではと思います。

次回は、代位規模改修工事や古民家再生工事のお話です。

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