新潟から空き家問題を考える Vol.12
今回は、お仏壇処分の流れとお仏壇処分を依頼するときの注意点です。
●お仏壇処分を業者に依頼する場合の大まかな流れは以下のようになります。
1.供養:最初に閉眼供養を行って、ご先祖の魂を仏壇から抜いておきます。閉眼供養を済ませることで、通常の家具とほぼ同じになります。
2.採寸:お仏壇の大きさを図っておきましょう。高さと横幅と奥行きをメジャーで採寸し、メモしておきます。
3.見積:依頼予定の仏壇仏具店やお仏壇の処分をお願いしたい業者に見積をとってもらいます。その際に、お仏壇のサイズを伝えます。見積金額に納得がいけば契約を済ませましょう。そして引き取り予定日を決めます。
4.梱包:依頼した後は、引き取り日までにお仏壇を梱包しておきましょう。業者が引き取りに来た時に、きちんと梱包してくれるので、簡易的な梱包で問題ありません。仏具はすべて取り外し、引出しの中も空にしておきます。
5.引き取り:引き取りの際には、業者が来て運び出しの作業をしてくれます。お仏壇のところに案内するだけで大丈夫です。
6.解体など:運び出したお仏壇は解体されます。お仏壇には高価な素材が使われているため、リサイクルすることもあるようです。
●お仏壇処分を依頼するときの注意点
お仏壇を処分する際に見落としがちな注意点を確認しましょう。
1.遺影の処分方法
お仏壇の上に遺影を飾っている家庭は多いでしょう。そのため、お仏壇を処分する際には、遺影をどうするのかという問題も起こります。
そもそも遺影は、仏教の教えとは直接かかわりのないものです。お釈迦様が仏教を開いた時点では、写真という技術はまだなく、写真が普及した後に遺影という風習が始まりました。しかし、お仏壇の上に置いて毎日拝んでいた以上、遺影にもお仏壇と同じように、ご先祖の魂が宿っていると感じてしまうのも当然のことです。
お仏壇の処分と併せて遺影も処分する場合には、お仏壇と同じように閉眼供養をお願いしましょう。遺影からご先祖の魂を抜いて、ただの写真にしましょう。ただの写真であっても、ゴミとして捨てるには抵抗を感じてしまうため、お仏壇と同じように炊き上げをするのが一般的のようです。もちろんお仏壇を処分した後に遺影だけ額に入れて飾っても問題ありません。遺影は、お仏壇のように場所を取るものではありません。特に理由がなければあえて処分する必要はないでしょう。
3.お仏壇の引出しの中をチェック
お仏壇の引出しはあまり開け閉めする機会がありません。そのため、引出しの中に何か入っていても見落としがちです。両親や祖父母との思い出の品を引出しの中にしまっていることもあるため、お仏壇を処分するときには、忘れずにチェックしておきましょう。
ここまで、12回に渡って、「住教育」から空き家問題を考えるとして、空き家にしないためのリノベーションやリフォームについて、そのためのお金の話、実家の片づけの話、空き家になってしまった場合の管理とお仏壇の処分の話をお伝えしてきました。
大事なことは、出来るだけ「空き家」発生を抑制することです。家という建物を、リフォームやリノベーションなどのメンテナンスをしながら、世代を超えて受け継いでいくことや二地域居住者の移住者の受け入れで活用していくことが、空き家抑制のために必要になってくると考えています。
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