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新潟から空家を考える  仏壇の処分

今回は、空き家問題とは切り離すことができない、お仏壇の処分についてです。

●お仏壇の処分が必要になる事情は 

1.引越しなどによる環境の変化があります。

引越しを機にお仏壇を処分するケースがよく見られます。例えば、引越し先の住居にお仏壇を置けるようなスペースを確保できないような場合です。介護施設に入るのを機に、お仏壇を処分するケースも最近では増えています。介護施設にお仏壇を持ち込めない場合もあります。

2.同居家族増加によるスペース不足です。

二世帯同居などで同居家族が増えるときにも、お仏壇の処分を検討することがあります。二世帯同居を始めるにあたって、暮らしやすい間取りにリノベーション出来るような場合は別として、これまでお仏壇だけを置いていた部屋を居住スペースにする必要があるケースも多いでしょう。また、場合によってはお仏壇が2つになるために、片方を処分する必要があるというケースも良く見られます。

3.遺品整理

最近では、遺品整理をするときにお仏壇も処分するケースが増えています。離れて住んでいた両親が亡くなった場合など、お仏壇をどうするか迷うでしょう。お仏壇をそのまま実家に置いておくのであれば、定期的に手入れをしなければなりません。住んでいる地域が遠いと、お盆やお正月くらいしか実家に帰省する機会がないため、思い切ってお仏壇を処分する人もいます。

4.承継者がいない場合。

承継者がいない場合にも、お仏壇を処分せざるを得ないでしょう。お仏壇は長男が承継するのが一般的です。子が女性だけで婿取りであれば長女が承継します。次男でも次女でも、誰かしら承継する人がいれば問題ありません。しかし子のいない家庭や、子が全員嫁いでいてだれも承継できない場合もあります。私の地元新潟でも、昭和の時代にはなかったこのような問題に直面している家庭も少なくありません。

●事情によりお仏壇を処分しなければならない場合の処分方法のポイントです。お仏壇の処分方法はいくつかありますが、人によって最適な処分方法は異なります。処分方法を選択する上でのポイントは、主にお仏壇に対する考え方と費用です。

1.お仏壇に関する考え方

お仏壇は、タンスや本棚などの家具とは別だという認識を持っているひとは多いでしょう。ご先祖や本尊を祀り、毎日線香を上げて拝んでいた人なら、家具と同列には扱いにくいものです。お仏壇を特別なものと捉えているのであれば、ご先祖に対して申し訳ないという気持ちを少しでも和らげる方法を選ぶのが良いでしょう。但し、きちんとした処分方法ほど費用が掛かります。

2.費用

お仏壇を処分するのには費用が掛かります。お仏壇に対する思い入れがほとんどない人であれば、費用重視でお仏壇の処分方法をえらぶのがいいでしょう。但し、費用面を重視するほど、お仏壇を粗末なものとして扱うような処分ほうほうになります。費用重視で処分方法を選ぶと、ご先祖様に対して後ろめたい気持ちになってしまうかもしれません。

次回は、ご先祖様に対する後ろめたい気持ちを少しでも和らげるため、お仏壇を処分する前の段階で、供養としてやっておくべきことについてです。

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