新潟でリフォーム!ダメな事例 地盤改良
既存の建物での地盤改良工事というのはできないんですかと聞かれることがよくあります。
これは、地震が起きて家が傾いてしまったりとか、地震のある地域でも、昔は地盤改良工事というものがありませんでしたから、そういうことを非常に心配されて、既存の家でもできないんですかという相談を受けます。できるかできないかと言われれば、できます。但し、非常にコストが掛かります。
なぜかというと、家の周りに穴を掘って、基礎の下端を出して、短い杭を横から差し、ジャッキで下げていく、それが下がり切ったら、また短い杭をそこに差して、溶接をしてということを、建物の周りだけではなくて、建物の中全部を繰り返しやっていくわけです。
そうすると40坪の総二階で、約2ヶ月間くらい掛かる工事になります。当然一階の床も全部剥がすことになります。そうなりますと費用も莫大になってきます。だいたい、40坪の総二階で1000万円を超える金額になります。
そこまで考えるのであれば、逆にいうと壊して新築になるんじゃないかなと思います。
なんでもできるんですけども、こういう既存の建物の地盤改良というのは、どちらかというと重要文化財のような建物に対して行うものであって、なかなか住宅では見受けられるものではありません。
また、横にずらして地盤改良して基礎をつくって、また元に戻すということもできますが、当然、家を完全にずらすだけの敷地がなければ不可能ということになります。
また、家を上にあげて杭を打ってから基礎をつくって、下げられませんかなんてことを言われたりしますけど、これはちょっと無理ですね。地盤改良の機械は6mくらいの高さになりますし、それ以上の高さまで家を持ち上げるなんてことになりますので、現実的には難しいと思います。
何でもそうなんですけれども、やはりコストを考える必要があります。
家をつくるときは、後で大規模改修ができるかどうかとか、直すのにどのくらいの費用が掛かるのかということも考えなくてはいけません。
建てたはいいけれども後で直せない、子供が多くなって家族構成が変わったり、二世帯住宅が必要になったりしたときに、融通が利かないような家では困ります。
家をつくるときから、家を直すということなど、長期的に考えることも大事になってくると思います。
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